平和と幸せと現実と7ORDER ー『Date with.......』2/26夜公演の感想ー

 夢の中へ、非日常に連れて行ってくれるのがエンターテイメントだと思っていました。私にとって7ORDERは日々の大小様々な嫌なことや不安から目を逸らさせてくれ、楽しく生きる一筋の光でした。仕事や生きていく中でつらいことがあったあの時を、乗り越えられたのは7ORDERがいたからでした。書いていて大げさだなと思うのですが、あの時私の支えだったのは家族でも同僚でも自分自身でもなく7ORDERを見ていて楽しいっ好きだなっという気持ちでした。こんなに芸能人にはまったことがなかったので、誰かのファンになるってこういうことなんだなと実感していました。

 

ライブツアー『Date with.......』2/26 夜公演。安井くんが『夢想人』の前に私たちに伝えたことが胸にささりました。「エンターテイメントを楽しむ余裕があることが嬉しい」(※記憶を頼りに書いてるので多少ニュアンスが違うかもしれません。)

この公演の数日前、ロシアがウクライナに侵攻したと報道されました。私が生きてる時代に戦争が始まってしまった。実感なんてありませんでした。でも漠然とした不安、とそんなひどいことにはならないだろうという楽観が心の中で同居していました。世界平和を願うことしか私にはできませんでした。

 

 この日も私はエンターテイメントは非日常だ。夢中になれて楽しいと思っていました。そんな時、安井くんの言葉に現実を突きつきられました。「これから怖いこと」(※記憶を頼りに書いてるので多少ニュアンスが違うかもしれません。)と。直接的には言わないけれど戦争のことを言っているんだと思いました。せっかく楽しみにきたのになんでこんな現実的なことを安井くんは言うのだろうと心がざわっとしました。それに「エンタメを楽しむ余裕があることが嬉しい」(※記憶を頼りに書いてるので多少ニュアンスが違うかもしれません。)と安井くんは伝えてくれました。その通りだな、この会場に来ている人はきっとみんなたとえ日々辛いことがあったとしてもエンターテイメントを楽しむ余裕が心にも置かれている状況にある人たちなんだなと思いました。今戦争に巻き込まれてしまっている人たちはライブをやろう、観に行こうという気持ちになれる状況ではないと。会場を覆いつくすこのペンライトの光ひとつひとつは平和の幸せの象徴だと感じました。私って幸せなんだと思いました。

それと同時にライブも現実なんだと思いました。ライブ中、夢の中のような非日常の中にいるような気に勝手になっていましたが、ライブも現実で日常で、7ORDERは夢だけをみせてくれるわけではないんだねという気持ちが『夢想人』を聞きながら頭の中をぐるぐるしていました。会場のペンライトの光はただのきれいな光ではなく、それを持ってるファン一人一人に人生があって思いがあって、7ORDER一人一人にも人生があって思いがあって、私たちから見えたり見えなかったりするスタッフの方々一人一人にも人生と思いがあって、それぞれの現実がここにあるなと感じました。

 

 私は芸能人(アイドルだったり、アーティストだったり、俳優さんだったり)に対して住む世界が違う人と感じていました。さらに素敵だな憧れるなと感じる芸能人に対しては夢をみせてくれる人という認識でした。憧れの芸能人には非現実な世界で夢をみせて欲しいと感じていました。

 

 しかし、ライブでの安井くんや阿部くんの平和への思い、安井くんの「心も身体も元気でまた会いましょう」という言葉、7人が本当に演奏して歌って踊っている姿、ステージ上でスタッフの方へ感謝を伝える姿に非日常で非現実な世界で夢(幻想)をみせてくれる人達と夢(幻想)をみたい人という関係ではなく、現実で人間と人間の関係で私はいたいなと感じました。人間同士なのは当たり前なのですが…心の距離も物理的な距離も遠いけれど、エンターテイメントを届けてくれる側と受け取って応援する側が安井くんのようにファンの健康を気遣うような現実の人間同士であったら嬉しいなと思いました。人って意外と人間を人間と認識していない時があるかなと思います。芸能人とファンという物理的に遠い関係だけではなく、生活していて身近な関係である例えば上司と部下、お客さんと店員さん、先生と生徒。人間同士ではなく役割として認識してしまう時があるというか。相手が生きてることや心や感情があることを忘れてしまうというか。そういう意味で7ORDERを応援するとき、現実の世界で人間同士の関係でいれたら良いなと思いました。

 

 別世界の非現実のエンターテイメントというよりも現実と地続きのエンターテイメントとして認識していけたらなとこの公演を通して私は思いました。

 

7ORDERを応援する前から、芸能界のファンとエンタメを提供する人達の関係性にもやっとしていました。ファンは再生数ではないし売上数でもないし会場を埋める集合体でも演出の一部でもない。それと同時にエンタメを提供する側は数字のために接触イベントをしたり、誰かが望むような外見になったり、誰かが言って欲しい言葉を言う操り人形でも誰かの崇拝対象の偶像でもない。お互い感情のある人間だと思います。お互いが人間らしくいられる関係が幸せなエンターテイメントにつながるのかなと思います。

 

 ライブに行ってこんなぐるぐる考えることになるなんて思いませんでした。深読みしすぎかな、見当違いかなとも思うのですが、このブログを書いて頭の中が整理されて、ライブで感じた楽しかったー!!ってだけではすまなかった思いを言葉にできて良かったです。

 

 改めて、make happy orderを掲げる彼らの誠実さを感じたライブでした。誠実さには誠実さで返していけたらなと思います。